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東京ゴッドファーザーズ|「社長テーマ課題」制度 vol.6


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第六弾のテーマ『東京ゴッドファーザーズ』

第6回目の社長テーマ課題は劇場アニメ「東京ゴッドファーザーズ」(90分)

»関連記事「映画やアニメ、漫画好きにはたまらない!ユニークな「社長テーマ課題」制度とは」

「千年女優」「パーフェクトブルー」「パプリカ」といった当時日本だけでなく世界中で評価をもらった今敏監督の映画。 「千年女優」や「パーフェクトブルー」などとは異なり「東京ゴッドファーザーズ」はTHE!エンターテイメント!な映画です。 尺も90分お短くとても見やすいストーリーです。
※「千年女優」も「パーフェクトブルー」も面白いので是非!

残念ながら今敏監督は2010年に亡くなってしまいましたが 「AKIRA」の大友克洋や「劇場版うる星やつら」「劇場版パトレイバー」の押井守の 元で働いていたせいか、作品の中に描かれるメッセージが見る人を魅了する作品をばかりを生み出しています。

さて、今回の課題のテーマは「家族って?」「仲間を同じ方向を向かせるために必要なモノ/コト」の2つです。

ちなみにこの作品はU-NEXTのみで配信されています。 テンポも早くってとっても見やすい映画ですのでぜひ!

受賞作に対しての社長コメント

課題提出お疲れさまでした。
繁忙期シーズンに課題提出は難しかったかと思いますが。(思った以上に提出率が低いww)
そんな中でもこの作品のテーマを深掘りしてくれた2人を受賞とさせていただきました。

この課題を出す前は『家族』と『仲間』の違いなんて、考えてもなかったし言語化することすらしてきませんでした。
自分自身、改めて本作品を見直した時に、家長として『同じ方向を向かせるために必要なモノ/コト』を改めて考え直すようになりました。

つまりは『家族』も『仲間』も『共に過ごした日々で培った絆は何よりも強い!』

そして『率先して行動する』。
ハナが放った「この子は神様が私たちにくれたクリスマスプレゼント!私たちの子供よ!」と意味不明なセリフと行動はついて行かざるを得ない。
だって3人には『絆』があるんだもん。

なので私自身も、家庭も職場も「率先して行動」して行きますw
「絆力」が試される1年になりそうで怖いですがww

今回の社長賞一つ目は
『私が思う”家族”という居場所?』
作者:M氏

アニメーション映画の課題、前回のポンポさんと比べると、冒頭の雰囲気から暗い内容なのかな?と思っていたら…… テンポのよい会話に、ドタバタコメディ劇、キャラクターのユニークな表情も相まって 見終わった時には「めっちゃ面白いじゃん…」と呟いていました。

今回の研修テーマは 「家族って?」

家族って、いろんなあり方があるよなーと再確認する内容でした。
産んだら親なのか、育てたら親なのか……
血が繋がっていたら家族なのか、一緒にいるから家族なのか……
それぞれの家族から離れた3人が想い思い一緒にいる関係、キヨコのために一丸となってる姿に゙もう家族じゃん゙と感じていました。
赤の他人だったのに…

本当、家族って何でしょうね。

高校3年間を共にした女子バレー部。
自分は、監督というお父さんが作り上げてくれた大家族の中の1人で、私の第2の家族だと思っています。
高校生時代は家族よりも同じ時間を過ごし、毎日毎日キツい練習を一緒に乗り越え、時には本音でぶつかりあい、嬉しい時も悔しい時も支え合った、今でも大好きな家族です。

全員もとは赤の他人、それでも家族だと思える。

私が思ゔ家族゙は、そこには産んだ親も育てた親も関係ない。
自分が居たいと思う居場所゙゙自分を迎え入れてくれる居場所゙なんじゃないかなと思いました

「仲間を同じ方向を向かせるために必要なモノ/コト」

この映画を見て思った事は、「先ずは自分が動いてみる!」

キヨコを拾ってから警察に連れていくといっていた2人をあそこまで突き動かせたのは ハナさんの行動力があったからなのかなと思います。 もちろん信頼もあった結果だとは思いますが…自分がミユキだったら、ほっとけないよ!ってなっちゃうなと(笑

「みんなで前に歩こうよ!」って言ってる人が、後ろ向きながら言ってても説得力のないように
先ずは自分が動く!
動いてるうえで一緒に動いて欲しいと仲間に伝える!!
気持ちを伝えずに「なんで動いてくれないの?」は傲慢だと思うので…、

「仲間を同じ方向を向かせるために必要なモノ/コト」というより ゙仲間に同じ方向を向いてもらうため「自分が動く、伝える」が大事かなと。


この研修のお陰で「東京ゴッドファーザーズ」に出会えて、良かったなと思いました。

社長賞二つ目は
『家がある幸せ』
作者:S氏

「東京ゴッドファーザーズ」とっても面白かったです…!!

テンポ感もそうですが、キャラの表情など笑いどころがいくつもあり最後まで目が離せませんでした。
内容もキャラの出オチはなく、物語が進むにつれ後に再度登場したりして笑いを作っていました。

「家族って?」

この映画の中ではいろんな形の「家族」が出てきます。

血の繋がった本当の「家族」。
血は繋がっていないが「絆」で繋がっている「家族」。

この2つは形こそ違えど「家族」であると思います。
「家族」についての考えは人それぞれであると思うし、正しい形などないのだと思います。
ですが、1度断ち切ってしまった家族もひょんなことで再会したり、2度と戻れないと思っていた場所にもう1度戻ってみたりと近づいたり離れたりして絆を深めていくのだと思います。
崩れてしまった原因の大抵は個人の「意地」によるもの。

人と人との繋がりはそれがたとえ血が繋がっていようがいまいが、近づいたり離れたりを繰り返すのだと思います。
そうして深めた絆の先に「家族」があるのだと思います。

親、子、兄弟などの「家族」もありますが、ある意味会社の組織、スポーツなどのチーム、バンドなど何かを成すために同一方向に進んでいく集団、これもまた「家族」なのだと思います。

「仲間を同じ方向を向かせるために必要なモノ/コト」

俯瞰的に考えると各個人個人が共通の目標を目指す事が重要と思います。

チームの優勝や作品の完成など、向かった先のゴールを参加する仲間全員が共通認識する事で同じ方向を向くと思います。
ですが、この考え方は全員が同じ立ち位置にいなければならず、導くのはまた違う存在が必要になってきます。
チームの仲間が同じ方向を「向く」のと「向かせる」では全く異なった意味合いになってきます。
自分が圧倒的リーダーであれば「向かせる」ですが同じ目線の仲間が周りにいれば「向く」となります。

この映画でもそういう場面が描かれていますが自分の立場をわきまえ、つまらないプライドを持たず、嘘をつかず、素直でいる事が重要です。
一概には言えませんがつまらないプライドを持つといつかホームレスになるかもしれないと不安になりました。

正直に生きようと思います…

以上、社長賞の受賞おめでとうございます!!

『東京ゴッドファーザーズ』に登場するのは、血の繋がりのない“疑似家族”です。
バラバラな過去を持ち、価値観も立場も異なる3人が、偶然拾った赤ん坊をきっかけに行動を共にし、ぶつかり合い、助け合いながら、次第に心を通わせていきます。その姿は、「血縁」ではなく「絆」で結ばれる“もうひとつの家族の形”を描いています。

この作品が伝えているのは、「家族とは“選ぶもの”でもある」という価値観です。
ただ血が繋がっているから一緒にいるのではなく、「一緒にいたい」「支えたい」「守りたい」という想いの積み重ねが、“家族”を形づくっていく。
その関係性は、現代における多様な人間関係やチームのあり方にも通じるものがあると思います。

血縁よりも、想いや信頼で繋がる関係。
“共に生きよう”という意志こそが、家族をつくる。

3人は当初、目的も動機もバラバラでした。しかし、「赤ん坊を本当の親に届ける」という共通の“目標”が生まれたことで、彼らのバラバラだったベクトルが一致します。

この映画が教えてくれるのは、「明確な目標の共有」「信頼の蓄積」、そして「過去を否定せず受け入れる姿勢」が、仲間を同じ方向へ導くために大切だということ。

途中、互いの過去に失望したり、対立したりもしますが、それでも受け入れ合いながら前に進む。その繰り返しが信頼を生み、最後には“奇跡”のような出来事を呼び寄せます。

目的の共有と、互いを認め合いながら進む姿勢。
それが、信頼を築き、チームや家族をひとつにする原動力になるのです。